夏と梅雨を快適に乗り切る方法!オフィス環境改善に効果的なアイデア事例と必要なポイントを紹介

気温や湿度が上がり従業員の不快感が増しやすい夏場や梅雨時期のオフィス環境への対策は、快適で生産性の高い職場づくりにつながります。
企業にとってオフィス環境の整備は、従業員のモチベーション維持や離職率の軽減にも役立つ効果的な投資でもあります。
この記事では、梅雨や夏を迎える前に改善が必要なオフィスの特徴やそれらに改善が必要な理由、改善にあたり見落としやすい注意点を解説します。
目次
【企業の視点】夏と梅雨に備える! オフィス環境の改善が必要な理由

日本の夏は高温多湿で強い日差しや紫外線、さらには夕立やゲリラ豪雨にみまわれる日も多いほか、夜間に「熱帯夜」と呼ばれる気温25度を超える日も多い特徴があります。
また梅雨には曇天と降雨が長期間続き、70%を超える高い湿度のジメジメとした空気の日も多い傾向です。
こういった気候の特徴を踏まえ、オフィス環境においても夏や梅雨に向けた対策が必要な理由を解説します。
従業員の健康と快適性を守るため
夏の猛暑や梅雨時の高湿度は、熱中症や体調不良のリスクを高めます。
空調が不十分なオフィスや換気が不十分な環境では、体温調節がうまくいかずに疲労や頭痛を訴える従業員が増えがちですので、適切な空調管理や湿度対策、通気性の良い服装ルールの導入などによって従業員が快適に働ける環境を整えることが重要です。
オフィス環境の整備は、従業員の快適性を守ると同時に企業にとっては集中力や生産性が防げるメリットも大きいでしょう。
業務効率の維持・向上のため
不快に感じる温度や湿度の環境での作業は、集中力の低下を招きミスや業務遅延の原因になりえます。
またパソコンやOA機器は熱に弱いため、夏や梅雨には機器の不具合が起きやすい面も否めません。
空調機器の定期点検やレイアウト変更によって熱のこもりやすい場所の見直しを行えば、業務をスムーズに進めるための基盤が整います。
職場環境の衛生と清潔を保つため
梅雨の時期は湿気がこもりやすく、カビや悪臭・雑菌の繁殖が問題になりやすい環境です。カビや雑菌が発生している職場は、従業員の健康被害やオフィスの印象低下を招きがちな面もあるために「季節性のものだから」とは侮れません。
こまめな清掃や除湿、換気の徹底に加えて、エアコンフィルターの清掃や観葉植物の管理なども、オフィスにおける重要な衛生対策です。
清潔な環境を整えると、従業員の安心感とモチベーションの維持にもつながります。
従業員の満足度・定着率向上のため
快適な職場環境は従業員一人ひとりの満足度を高め、離職の抑制にもつながります。
反対に暑さや湿気による不快感が続く環境下での業務は「働きにくい職場」という印象が定着してしまう場合も少なくありません。
夏や梅雨の季節でも快適に過ごせる環境を提供できれば、勤務先に対する従業員からの信頼が厚くなり、社員のモチベーション維持や帰属意識も強まります。
BCP(事業継続計画)対策の一環として
梅雨や夏は台風や大雨といった自然災害が多発する時期でもあるため、オフィス環境の整備はBCP対策としても欠かせません。
リスク管理の視点から停電対策としての非常用電源の整備や、浸水リスクに備えた書類・機材の保管方法の見直しなどが求められます。またテレワーク環境の整備も、災害時に業務を止めないための重要な要素でしょう。
【事例から導く】夏や梅雨に向けてオフィス環境の改善が必要な職場の特徴

職場において対策を講じているつもりでも不十分だったり、そもそも対策の必要性を感じていなかったりすれば対応が遅れてしまいます。
ご自身の勤務先の状況はいかがでしょうか。オフィス環境の改善が必要な職場は、思っている以上に多い実態にあります。
夏や梅雨に向けてオフィス環境の改善が必要となる職場の特徴について、実例から導いたそれぞれのリスクや課題を解説します。
オフィスのある建物の築年数が古く、空調や換気設備が不十分
古い建物では空調機器が老朽化していたり、そもそも冷暖房効率を考慮して設計されていなかったりするパターンも少なくありません。また換気設備が古くて不十分だと湿気や熱気がこもりやすく、夏や梅雨の季節には室温上昇・カビ・臭気の発生などによって、健康や快適性に悪影響を及ぼします。
「空調があるから安心」「換気設備もついているから対策できている」と安心していても、設備の古さによって期待しているほどの機能が得られていない場合もあります。
心当たりがある場合には、空調設備の更新や定期メンテナンスを行い、必要に応じて換気扇の追加設置やサーキュレーターの活用も視野に入れていきましょう。また窓用フィルムや断熱材の導入によって遮熱効果の強化を図ってもいいでしょう。
オフィスの職場にいる人数が多く、密集度が高い
人が多く密集している空間ほど室内の温度や湿度が上がりやすく、空気がこもる傾向にあります。加えて、個々の熱気や体臭やPC・OA機器からの排熱が集中し、体調不良や不快感を訴える人が増える原因にもなりえます。
オフィスの入っている建物が比較的新しく空調や換気設備が十分であっても、キャパシティを超える人数が働いていれば、環境は悪化してしまいます。
デスク配置の見直しによるスペース確保やスポットクーラーや加湿・除湿器の併用、密集を避けるためにフリーアドレス制の導入などを心がけるといいでしょう。
オフィスにある窓が開かない or 開けづらい構造
オフィスビルには、安全性や構造上の理由から窓が開かない、または開けにくい物件もあります。窓が十分に開かない環境では自然換気ができず、湿気や空気汚染物質が滞留しやすくなることから、体調不良を感じる人も多くなりがちです。
また窓を開けられないことによって空調を整備するためのエネルギーコストも上がりやすい傾向にあります。
働く人たちの環境を守るにあたってはCO₂センサーによる空気質の“見える化”のほか、必要に応じてリフォームやリースオフィスへの移転も検討が必要でしょう。
オフィス内で書類や紙類を多く扱う
紙類は湿気に非常に弱く、カビや劣化・悪臭の発生源になりやすいことから、書類や紙類を多く扱う職場は夏や梅雨の勤務環境が悪化しがちです。
また、紙が多いと掃除がしづらくなり、ホコリやダニも発生しやすくなります。
環境を改善するにあたっては、可能な範囲で書類のデジタル化・ペーパーレス化を推進したり、紙類が多い場所に除湿機や書庫内乾燥剤を設置するなどの工夫のほか、保管書類の定期的な整理・廃棄を徹底する取り組みも有効でしょう。
クールビズや服装ルールが整備されていない
「スーツ必須」などの硬直的な服装ルールが残っていたり「クールビズは限られた人だけ」といった独自ルールがある環境では熱中症や体調不良のリスクが高まり、生産性も低下します。
また、服装の自由度が低いと体感温度が上がりやすく不快感が生じやすいことから、従業員からの会社への不満にもつながりやすいでしょう。
軽装・ノーネクタイといったクールビズ導入の正式ルール化やTPOに応じた柔軟な服装ガイドラインの設定を行うほか、社内の目につきやすい場所にポスターや通知を掲示し、従業員への明確な周知が求められます。
テレワークや時差出勤に非対応
全員が定時に出勤して同じ空間に長時間滞在する環境は、室温の上昇や密集による感染リスクのほか、従業員の通勤ラッシュによる疲労も集中します。
またテレワークや時差出勤に消極的な企業では、災害や気象警報時にも業務継続が難しくなる恐れがあるでしょう。
必要に応じてテレワークの導入に向けた制度設計・インフラ整備が急務であるほか、暑い時期に通勤で体力を消耗しすぎないよう混雑回避などの快適な出勤に向けた施策も有益です。
また昨今の異常気象を考慮し、台風や猛暑日における「在宅勤務推奨日」を設置する方法も一案ですし、ランチ時や休憩時の環境にも配慮を行うのが理想です。
【レイアウトや機能性・動線に配慮】オフィス環境を夏や梅雨に備えて改善するアイデア・方法5選

続いては、オフィス環境を夏や梅雨に備えるために改善する具体的なアイデアや方法を解説します。
一度にすべてを実践するのは難しくても、まずは取り組みやすいものから少しずつでも着手できれば、オフィス環境を改善する第一歩につながります。
除湿機・調湿グッズの活用
湿気対策やカビの発生による不快感の予防には、除湿機や調湿グッズの活用が便利です。
除湿機は、窓際や書類棚、休憩スペースなどから湿気がたまりやすい場所に優先して置くことで、カビ・結露・カビ臭の発生を防げます。電力効率の良いタイプや静音モデルを選ぶと、オフィスにも適応しやすいでしょう。
また、机の引き出しやロッカー、書類棚などには除湿シートや乾燥剤・炭素材アイテムといった調湿グッズ(調湿剤)を設置するのも効果的です。手軽でコストも抑えられますので、小規模な事業所でも取り組みやすいでしょう。
梅雨の時期や夏には、オフィスの見やすい場所に湿度計を設置すると、湿度が目に見えるので除湿のタイミングや効果の確認もできます。快適な湿度は40〜60%程度が目安です。
オフィス内の冷房対策と温度管理
暑さによる体調不良や作業効率の低下を防ぐには、冷房対策と温度管理が要です。
寒すぎたり暑すぎたりすると従業員の不快感や集中力低下に直結するため、温度はこまめにチェック・調整する仕組みをつくりましょう。席によって温度差が生まれる場合には、サーキュレーターで空気を循環させると効果的です。
また冷却シート・首かけファン・卓上扇風機などの個人で調整できる冷房補助アイテムの使用を推奨または支給することで、従業員の快適性は大幅にアップします。
さらに、忘れがちですが重要なポイントが窓や日差しの遮熱対策です。ブラインドや遮熱フィルムを使って、室温上昇を防ぐと、オフィス内の冷房効率も上がります。
オフィス内のニオイや空気の清浄対策
梅雨特有のカビ臭や、こもった空気への対策も優先的に取り組みたい部分です。
除菌・脱臭・PM2.5対応など多機能な空気清浄機を導入すれば、オフィスの広い範囲におけるカビ臭・体臭・雑菌の軽減に効果的です。加湿機能付きのモデルを設置すれば、梅雨や夏だけでなく冬にも活用できます。
また消臭対策には、サンスベリアやポトスなどの観葉植物も有効です。見た目の癒やし効果だけでなく空気清浄効果が期待できるうえに、オフィスへの来訪者の目も休まるでしょう。
観葉植物は世話が面倒だと感じる場合には、活性炭入りの消臭剤やアロマディフューザーも空気の改善に役立ちます。
暑い時期でも、オフィス内の換気は忘れずに行いましょう。1時間に5〜10分程度の換気でも、空気中の湿気・臭気・ウイルス濃度を低減できるとされています。窓が開かないオフィスでは、機械換気設備の増設やCO₂センサーの導入が効果的でしょう。
従業員の健康と集中力の維持ができる環境の整備
従業員の体調不良や生産性低下を防ぎ、働きやすさを保つには意識的に環境を整備する必要があります。
特に夏場は“暑さ疲れ”も出やすいので、誰でも使いやすい涼しい休憩スペースを確保したり冷たい飲料・塩分タブレットを用意したりといった体調管理に向けた支援策も有効です。水分補給を促すポスター掲示を行うと、従業員が周囲に遠慮をせずに水分を摂りやすくなるでしょう。
またジメジメとした梅雨の時期は気分も沈みがちですから、明るすぎない間接照明や静かなBGMを取り入れるなど、心理的に快適な空間づくりもメンタルヘルス面への効果が見込めますし、気候によって体力が奪われやすい時期には、業務の合間に行う軽いストレッチやリフレッシュタイムの導入も有益です。
社員食堂や社内コンビニ環境整備も、ランチのための外出によって従業員の体力を奪わなくなる取り組みにつながります。
従業員が快適な服装ルールの導入
不快指数が上がりやすい時期のオフィスでは、体温調整のしやすさと業務効率の両立が求められます。
クールビズが浸透していない職場では、ノーネクタイ・ノージャケット・ポロシャツOKなどのガイドラインを社内で明文化し、全体に周知しましょう。これにより従業員は服装選びの不安がなくなり、個々での暑さ対策がしやすくなります。
制服がある職場では、通気性や吸湿性に優れた素材を採用した夏用ユニフォームの導入が望ましいでしょう。
また冷感インナーや日傘など個人で導入しやすいグッズの使用を推奨する取り組みや、業務に影響が出ない範囲で足元が蒸れにくいスニーカーやサンダルの許可をすることも従業員満足につながります。
夏や梅雨に向けてオフィス環境を改善する際に失敗しないための注意点・ポイント【7つの視点】

オフィス環境を改善するときには、「対策そのもの」以上に「進め方」が成功のカギです。失敗しないための注意点・ポイントを7つの視点から解説します。
視点1:従業員の意見を反映する
改善策が実施者の「自己満足」で終わってしまうと、現場での不快感や不満は解消されません。温度の感じ方や快適さは人によって異なるため、現場におけるリアルな声の収集は不可欠です。
同じ空間にいても、照明の当たり方や風通しによっても体感温度は異なります。
従業員とのコミュニケーションを重視し、環境改善に取り組む前に必ず従業員の「生(なま)の声」を集められる準備を入念に行いましょう。
<具体的なアイデア>
・温湿度や空調に関する簡易アンケートを実施する。
・社員からのフィードバックをもらう「衛生委員会」を設置・活用する。
視点2:ゾーンごとに最適化する
同じオフィス内でも場所によって空調の効き方や湿気のたまり方は異なります。そのため、環境整備を実施する際に全体に一律の対応では偏りが生じてしまい、快適性は確保できません。
湿度や温度を測る際に「1箇所」だけ測定をして、全体の施策を決めることのないよう気をつけましょう。
<具体的なアイデア>
・西日が当たりやすい窓際やOA機器が集中しているエリアなど、暑さに特に弱い「熱ゾーン」を見極める。
・必要に応じてパーソナル冷却グッズやサーキュレーターをゾーンごとに設置する。
・湿気がこもる収納や空間には重点的な除湿対策を行う。
視点3:個別対応と全体対応のバランスを考慮する
特定の空間だけの快適さを優先すると、他の人には不快になったり公平性を欠いたりする場合もあります。広いオフィスで均一な快適性を実現するのは難しくても「全員にとって、そこそこ快適」な状態をつくる工夫も必要です。
<具体的なアイデア>
・パーソナル冷却グッズを配布 or 補助して従業員の満足度を上げる。
・空調温度は中間的な設定にして、寒がりや暑がりには個別対応とする。
・ブラインドの活用や着脱可能な服装を推奨するなど「個々による調整の余地」を残した施策を実施する。
視点4:一時しのぎではなく「継続的な対策」を考える
梅雨も夏も「毎年やってくる季節」です。
そのため「今年限り」の発想による一時的な対応では終わらせずに、一度導入をしたら毎年活用できる対策や制度化を意識するほうが、結果として効率もコストも抑えられます。
<具体的なアイデア>
・対策を正式に「仕組み化」してルールを周知徹底する。
・社内における対策満足度調査を実施し毎年の振り返りを通じたPDCAを分析する。
視点5:従業員の「体調管理」を会社として視野に入れる
気温や湿度の急激な変化は、従業員の熱中症や頭痛、集中力低下・メンタル不調などの原因になります。体調不良による欠勤や生産性低下が増えるほど、会社にとっては大きな損失です。
従業員の体調管理は“自己責任”として捉えず、会社が主体的に環境を整える意識が不可欠です。
<具体的なアイデア>
・体調不良を報告しやすい雰囲気づくりを行う。
・健康情報や熱中症対策のポスター掲示を行う。
視点6:コストと効果のバランスを考慮する
高価な設備が最適解とは限りません。オフィス環境の整備では、費用対効果を見極めることが持続可能性には欠かせないポイントです。
小さな工夫でも大きな効果が得られるケースは多いため、予算をかけずにできることも積極的に見つけていきましょう。
<具体的なアイデア>
・大規模設備導入の前に、テスト運用や一部導入から始める。
・調湿剤、ファン、ブラインドなどの安価な対策も併用を検討する。
視点7:全社員への共有と協力体制の構築
オフィス改善策は、全員の協力があってこそ大きな効果を発揮します。温度調整や換気のタイミングなどの小さなことでも、従業員で共有し合う意識が大切です。
<具体的なアイデア>
・対策開始時に社内通知やミーティングで共有する。
・空調調整役など担当者を決めて、責任の所在を明確にする。
【従業員のストレスやリラックスにも影響】社内環境整備には「食」も大きな影響がある

社内環境整備において「食」は非常に大きな影響を及ぼす要素です。
夏や梅雨などの体調を崩しやすい季節においては特に、従業員の健康維持・集中力・生産性維持・会社への満足度を左右するカギにもなります。
社内コンビニ設置は熱中症や夏バテへの直接的な対策に効果的!
体調管理のサポートや熱中症・夏バテへの直接的な対策として、社内コンビニの設置が有効策です。
心幸が提供している『オフめし』は、従業員への福利厚生として、夏や梅雨にはスポーツドリンク、麦茶、塩飴の常備ができるので、熱中症・夏バテ対策も手軽に実現できます。
オフィス環境整備に『オフめし』が頼りになる6つの理由
★全アイテムが卸価格で仕入れ可能。
★社員1名でも導入OK。
★商品価格を自由に設定できる。
★年間契約の縛りナシ!
★月会費6,000円と業界最安値(※心幸調べ)。
★配達エリアは全国対応。
従業員のモチベーション維持や健康管理に向けたオフィス整備に、ぜひ心幸の『オフめし』をご活用ください。
まとめ:オフィス環境整備を成功に導くには「現場視点+継続性+共有」がポイント

オフィス環境を整えるときに「現場視点+継続性+共有」が正しく機能すれば、環境整備は単なる“備え”ではなく、企業文化や働きやすさの土台にもなっていき、従業員の満足度・健康・生産性向上にもつながります。
梅雨や夏は業務環境に不快感を覚える従業員が増える時期ですから、このタイミングでオフィス環境を整備できれば、企業にとっても競争力のある投資と言えるでしょう。
はたらく人を元気にする会社

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