健康経営と食事支援をどう連動する?人事・総務の実践ガイド

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公開日:2026年8月3日
所員:かわじり
この記事の概要

こんにちは!福利厚生の強化や健康経営をサポートする心幸グループです。

健康診断、ストレスチェック、健康セミナー、運動イベント。健康経営に取り組む企業では、さまざまな施策が実施されています。しかし、人事・総務担当者からは「健康診断の結果を通知した後、具体的な行動につなげられていない」「セミナーを開催しても参加者が限られる」といった悩みも聞かれます。

健康状態を把握し、正しい知識を伝えることは重要です。ただし、従業員の日常生活に実践の場がなければ、健康施策は一時的な取り組みで終わりやすくなります。そこで注目したいのが、社員食堂、置き社食、食事補助などの食事支援です。

心幸ホールディングス株式会社が、福利厚生の企画・導入に携わる人事・総務担当者110名を対象に実施した「福利厚生の一体提供に関する意識調査」では、93.6%が食事支援と健康経営の施策を連動させることを重要だと回答しました。

さらに、その理由として70.9%が「健康経営の具体的なアクションとして食事支援が有効だから」と回答しています。この結果から、食事支援は従業員に喜ばれる福利厚生にとどまらず、健康経営を日常の行動へ移すための施策として認識され始めていることが分かります。

本記事では、調査データから見える人事・総務担当者の意識と、食事支援を健康施策の中核に位置づけるための考え方、導入手順、評価方法を解説します。

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目次

調査で93.6%が食事支援と健康経営の連動を重要視

「非常に重要」「やや重要」の合計が9割を超えた

調査では、「福利厚生において、食事支援と健康経営の施策を連動させることは重要だと思いますか」と質問しています。

「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計は93.6%です。食事補助・置き社食サービスと企業内売店を導入済み、または検討中の人事・総務担当者の9割以上が、食事と健康を別々の施策として扱うのではなく、連動させる重要性を認識しています。

この結果は、食事支援に対する担当者の期待が「昼食を便利にすること」だけではなく、従業員の健康を支えることへ広がっていることを示しています。

70.9%が健康経営の具体的アクションとして評価

食事支援と健康経営の連動を重要だと回答した103名に、その理由を聞いた結果は次のとおりです。

最も多かったのは「健康経営の具体的なアクションとして食事支援が有効だから」の70.9%です。認定取得への活用を挙げた24.3%を大きく上回っています。

つまり、多くの担当者は、健康経営を認定や情報発信だけで終わらせず、従業員が実際に利用できる施策へ落とし込む必要性を感じていると考えられます。

食事支援は「従業員サービス」から「健康施策」へ

これまで、社員食堂や食事補助は、従業員の利便性や満足度を高める福利厚生として導入されることが一般的でした。もちろん、その役割は今も重要です。

一方、今回の調査では、食事支援を健康経営の具体的な行動として評価する回答が最多となりました。食事支援には、次の二つの役割が同時に求められています。

  • 物価高の中で従業員の食費負担を支える福利厚生
  • 従業員が日常的に健康を意識できる環境をつくる健康施策

食事支援の位置づけは、「福利厚生か、健康施策か」という二者択一ではありません。従業員の生活を支えながら健康行動を後押しできる、両方の性質を持つ施策へ変化しています。

今、健康経営の中核に食事支援が必要な理由

健康診断だけでは日常の行動まで変えにくい

健康経営では、健康診断やストレスチェックによって従業員の状態を把握することが欠かせません。しかし、課題が分かっただけでは、生活習慣の改善にはつながりません。

例えば、健康診断後に栄養バランスの改善を呼びかけても、職場の周辺に飲食店が少ない、昼休みが短い、健康的な食事は価格が高いといった環境では、従業員の努力だけに頼ることになります。

人事・総務が考えるべきなのは、健康情報を伝えた後に「職場で何を選べるか」です。社員食堂でバランスの取れたメニューを用意する、置き社食に総菜をそろえる、食事補助の対象を分かりやすくするなど、行動に移しやすい環境まで整える必要があります。

食事は従業員が毎日接する健康行動である

健康セミナーやイベントは、健康意識を高めるきっかけになります。しかし、開催回数や参加者が限られやすく、参加後の行動を継続してもらうことが課題です。

食事は、多くの従業員が毎日繰り返す行動です。特別な時間を確保しなくても、昼食や間食を選ぶ場面で健康施策との接点をつくれます。

食事支援を健康経営と連動させる利点は、健康づくりへの参加を大きなイベントにしなくてもよいことです。「野菜を一品追加する」「飲料を選び直す」「朝食を取る」といった小さな選択を繰り返せる環境が、継続的な行動を支えます。

物価高で食生活が変化する今こそ企業支援が重要

物価高によって食品や外食の価格が上昇すると、従業員は昼食代を抑えるために、食事の量を減らしたり、安価で手軽な商品に偏ったりする可能性があります。

企業が健康情報だけを伝えても、経済的な理由で選択できなければ実践にはつながりません。食事補助によって負担を抑え、職場内で複数の選択肢を用意することは、健康経営を実行可能なものにするための条件です。

特に、周辺に飲食店やコンビニが少ない工場・物流拠点、外出しにくい職場、夜勤のある事業所では、企業が用意する食環境の重要性が高まります。食事支援は生活支援であると同時に、健康格差を広げないための職場環境整備でもあります。

健康経営と食事支援の「連動」とは何をすることか

健康課題と食事施策を一つの流れで設計する

健康経営と食事支援を連動させる第一歩は、健康課題と提供する食事の目的を結びつけることです。

例えば、「従業員に健康的な食事を提供する」という漠然とした目標では、商品やメニューの選定基準が定まりません。自社の課題に応じて、次のように整理します。

把握した課題目指す行動食事支援の例
朝食を取らない従業員が多い出勤後に軽い朝食を取るパン、果物、乳製品などを用意
野菜を取る機会が少ない昼食に副菜を一品加える小鉢や総菜を選びやすくする
夜勤時の食事が偏る夜間も複数の食品から選ぶ冷蔵・冷凍の弁当や総菜を設置
水分補給が不足しやすい定期的に飲料を取る水や無糖飲料を購入しやすくする

健康課題、目標行動、提供内容を一つの流れにすると、施策の目的を従業員や経営層へ説明しやすくなります。

知識の提供と選べる食環境を同時につくる

栄養に関する情報を発信するだけでは、行動は変わりにくいものです。一方、健康的な商品を置くだけでも、その意味が伝わらなければ選ばれない可能性があります。

食事支援を健康施策として機能させるには、「知る」と「選べる」を同時に設計します。

  • 社内メールで食事のポイントを紹介する
  • 食堂や売店で対象商品を分かりやすく表示する
  • 健康セミナーのテーマとメニュー・商品をそろえる
  • 従業員が無理なく試せる価格に設定する
  • 選んだ人へ過度な注目が集まらない売場にする

健康行動を強制するのではなく、普段の選択肢の中に取り入れやすい商品を加えることが、継続のポイントです。

食堂・置き社食・食事補助を目的別に使い分ける

健康経営と連動できる食事支援は、社員食堂だけではありません。企業規模、拠点の人数、勤務時間、スペースによって適した方法は異なります。

社員食堂は、メニューや栄養情報を通じてまとまった食事を提供しやすい方法です。置き社食は、小規模拠点や営業時間外にも利用でき、商品を入れ替えながら施策を試しやすい特徴があります。食事補助は、従業員の負担を直接軽減し、対象商品の選び方によって健康施策との連動も可能です。

一つの方法に統一することより、どの従業員に、どの健康行動を促したいのかを基準に選ぶことが重要です。

人事・総務が進める食事支援の実践4ステップ

ステップ1|自社の健康課題と食事課題を整理する

最初に、健康診断の集計結果、ストレスチェックの組織分析、従業員アンケート、食堂や売店の利用状況などから、自社の課題を整理します。

健康情報を扱う際は、個人を特定するためではなく、組織全体の傾向を把握する視点が必要です。人事・総務だけで判断せず、産業保健スタッフや食事支援の担当者など、必要な関係者と目的を共有しましょう。

同時に、「昼食を取る時間がない」「健康的な商品が高い」「夜勤時に選択肢がない」といった食環境の課題も確認します。健康状態だけでなく、望ましい行動を妨げている職場側の要因を見ることが大切です。

ステップ2|変えてほしい行動を一つに絞る

健康課題をすべて一度に解決しようとすると、対象商品やメッセージが増え、従業員に伝わりにくくなります。まずは一定期間、一つの行動に焦点を当てましょう。

例えば、次のように具体化します。

  • 朝食を取る人を増やす
  • 昼食に副菜を加える人を増やす
  • 無糖飲料を選べる環境をつくる
  • 夜勤者が食事を確保できるようにする

「健康意識を高める」ではなく、従業員が実際に何をすればよいか分かる表現にすることがポイントです。

ステップ3|商品・補助・情報発信を組み合わせる

目標行動を決めたら、商品やメニュー、食事補助、情報発信を組み合わせます。

例えば、副菜を加える行動を促す場合は、総菜の種類を増やすだけでなく、主食と組み合わせやすい価格にする、対象商品を売場で案内する、社内配信で選び方を紹介するといった方法があります。

人事・総務がすべての商品を選ぶ必要はありません。健康施策の目的、対象者、予算、実施期間を整理し、社員食堂や置き社食の運営事業者へ共有することで、具体的な提案を受けやすくなります。

ステップ4|小さく実施して継続できる形へ改善する

食事支援は、提供を開始すれば完了する施策ではありません。最初から全社で大規模に実施するのではなく、特定の拠点や一定期間の企画として始め、利用状況と従業員の反応を確認します。

利用が少ない場合も、「健康意識が低い」と判断するのは早計です。価格、提供時間、商品の量、告知方法、設置場所など、利用しにくい理由がないかを確認しましょう。

商品を入れ替える、補助方法を見直す、説明を短くするなど、小さな改善を重ねることで、担当者にも従業員にも負担の少ない施策へ育てられます。

食事支援を健康施策として評価・改善する方法

利用率だけでなく行動の変化を確認する

食事支援の評価では、売上や利用者数だけでなく、目標とした行動が増えたかを確認します。

副菜の追加を目標にした場合は対象商品の選択率、朝食支援では朝の時間帯の利用者数、夜勤者支援では食事を確保できなかった人の減少などが指標になります。

簡単なアンケートで「選択肢が増えたと感じるか」「以前より食事を意識するようになったか」を聞くことも有効です。健康状態への影響だけをすぐに求めず、まず行動につながる環境がつくられたかを確認しましょう。

短期指標と中長期指標を分けて追う

食事支援を導入しても、健康診断の数値が短期間で大きく変化するとは限りません。評価指標は、短期と中長期に分けて設定します。

評価時期指標の例
短期利用者数、対象商品の選択率、欠品、認知率
中期継続利用率、食行動の自己評価、満足度
長期組織全体の健康課題の推移、施策参加の定着状況

健康診断などの結果を扱う場合は、食事支援だけの効果だと断定せず、他の施策や働き方の変化も含めて確認する必要があります。

押しつけず、選択しやすい仕組みにする

健康経営では、従業員の自発的な参加を支えることが重要です。「健康に良い商品を選ぶべき」と強く求めると、監視されているように感じたり、利用を避けたりする可能性があります。

食事支援では、健康的な選択肢を増やし、価格や表示を工夫しながら、最終的な選択は従業員に委ねます。食物アレルギー、体調、文化的背景、個人の好みなどにも配慮し、一つの食べ方を全員へ求めないことが大切です。

利用データも、個人の食行動を評価するためではなく、品ぞろえや施策を改善するために活用します。この考え方を事前に明確にすることが、従業員の安心感につながります。

健康課題の把握から食環境の整備まで心幸グループが一体で支援

健康経営と食事支援を連動させるには、従業員の健康課題を把握するだけでなく、その課題に応じた食環境を職場に整えることが重要です。

心幸グループでは、健康経営サポートサービス「オフけん」と、置き社食サービス「オフめし」をはじめとする食事支援を組み合わせ、健康課題の把握から具体的な施策の実行まで一体的に支援しています。

「オフけん」で健康課題を把握し施策につなげる

「オフけん」は、健康診断データの管理、ストレスチェック、健康経営優良法人の認定取得支援、健康セミナー、からだ測定会などを通じて、企業の健康経営を総合的に支援するサービスです。

健康課題の数値化・見える化に加え、管理栄養士やスポーツ分野の専門家によるプログラムを活用し、従業員が実際に参加できる健康施策へつなげます。年間を通じた伴走支援により、施策の実施と改善を継続できる点も特徴です。

「オフめし」で健康的な食事を選べる職場へ

「オフめし」は、月額6,000円から導入できるミニコンビニ型の置き社食サービスです。常温・冷蔵・冷凍の3温度帯に対応し、総菜や冷凍弁当、パン、飲料、スープ、お菓子など800種類以上の商品を卸価格で提供しています。

管理栄養士監修の総菜や弁当など、健康に配慮した商品も取り扱っているため、「昼食に副菜を追加する」「夜勤時にも食事を確保する」「栄養バランスを意識する」といった健康行動を支える食環境づくりに活用できます。

従業員1名の事業所から全国で導入でき、販売価格も企業が自由に設定できます。福利厚生として企業が費用の一部を負担することで、物価高による従業員の食費負担を抑えながら、健康的な商品を選びやすくすることも可能です。

従業員規模や勤務形態に合わせて食環境を選択

必要な食事支援は、従業員数や勤務時間、事業所のスペースによって異なります。心幸グループでは、置き社食だけでなく、社員食堂や企業内売店など、職場の状況に合わせた食環境を提案しています。

  • 小規模なオフィスや事業所には「オフめし」
  • まとまった食事を提供したい拠点には社員食堂「心幸キッチン」
  • 従業員数が多く、幅広い商品を必要とする拠点には企業内売店「心幸ストア」
  • 夜勤や交代勤務のある職場には、営業時間に左右されにくい無人運営や置き社食

一つのサービスに当てはめるのではなく、「誰に、どのような健康行動を促したいか」を基準に、適した食環境を選択できます。

健康課題の把握と毎日の食事を一つの流れに

「オフけん」で従業員の健康課題を把握し、その結果に応じて「オフめし」や社員食堂、企業内売店の商品・メニューを見直すことで、健康経営と食事支援を一つの流れとして設計できます。

例えば、栄養バランスの偏りが課題であれば総菜や副菜を充実させ、朝食欠食が多ければパンや乳製品などを取り入れるなど、課題に応じた施策の実施が可能です。その後も、利用状況や従業員の反応を確認しながら、商品構成や情報発信を改善していきます。

心幸グループは、健康課題の把握から施策の実行、継続的な改善までを支援し、健康経営を従業員の日常に根づかせる食環境づくりをサポートします。まずは、従業員数や勤務形態、現在抱えている健康・食事の課題についてお気軽にご相談ください。

まとめ|食事支援を健康施策の中核に位置づけよう

人事・総務の意識は「福利厚生」から「具体策」へ

今回の調査では、人事・総務担当者の93.6%が、食事支援と健康経営を連動させることを重要だと回答しました。さらに、連動を重要と考える理由では、「健康経営の具体的なアクションとして食事支援が有効」が70.9%で最も多い結果となっています。

この結果から、食事支援を単なる福利厚生としてではなく、健康経営を従業員の日常へ落とし込む具体策として捉える意識が広がっていると考えられます。

置き社食や食事補助なら中小企業でも始めやすい

食事支援を健康施策にするために、大規模な社員食堂を新設する必要はありません。スペースや予算が限られる中小企業では、置き社食や食事補助を活用し、一つの健康テーマから始める方法があります。

心幸グループの置き社食・食事補助サービス「オフめし」は、冷蔵・冷凍そうざい、弁当、カップ麺、パン、菓子、飲料など800種類以上に対応しています。企業の健康課題や勤務形態に合わせて商品を選ぶことで、日常的な食事支援の接点をつくれます。

また、健康管理アプリ「オフけん」と組み合わせることで、健康診断管理やストレスチェックなどによる課題把握と、従業員が参加できる健康施策をつなげることも可能です。

毎日の食事を健康経営の継続的な接点に変える

健康経営を継続するには、年に一度の健康診断や単発のイベントだけでなく、従業員が日常的に参加できる仕組みが必要です。食事は、ほぼ毎日の勤務の中で健康を考え、行動できる身近な接点です。

まずは自社の健康課題と食環境の課題を整理し、「どの行動を支えたいのか」を一つ決めるところから始めましょう。その目標に合わせて食堂、置き社食、食事補助、情報発信を組み合わせ、利用状況を見ながら改善を続けます。

人事・総務担当者の間では、食事支援を単なる福利厚生ではなく、健康施策の中核として位置づける意識が高まっています。毎日の食事を健康経営の実践機会に変えることが、従業員の健康を無理なく継続して支える第一歩となります。


調査概要

  • 調査名称:福利厚生の一体提供に関する意識調査
  • 調査機関:心幸ホールディングス株式会社
  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®」の企画によるインターネット調査
  • 調査期間:2026年4月6日~同年4月7日
  • 有効回答:福利厚生の企画・導入に携わっており、食事補助・置き社食サービスと企業内売店の両方を導入済み、または検討中の人事・総務担当者110名
  • Q5回答者:食事支援と健康経営の連動を「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した103名
  • 注記:構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%になりません。

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