【2028年4月義務化】ストレスチェックは50人未満も対象に|いつから?罰則・実施手順を解説

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公開日:2023年11月30日
更新日:2026年10月9日
所長:おおたに
この記事の概要

こんにちは!福利厚生の強化や健康経営をサポートする心幸グループです。

2028年4月1日から、労働者数50人未満の事業所にもストレスチェックの実施が義務化されます。
現在は常時50人以上の労働者を使用する事業所で実施が義務付けられており、50人未満の事業所では努力義務となっています。しかし、2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により対象が拡大され、2028年4月1日から小規模事業所も実施義務の対象となります。

この記事では、「いつから義務化されるのか」「50人未満では何が変わるのか」「罰則や報告義務はあるのか」といった疑問から、実施手順や今から準備すべきことまで、人事・総務担当者向けに分かりやすく解説します。

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目次

ストレスチェックの義務化はいつから?

法改正

2014(平成26)年6月に労働安全衛生法が改正され、2015(平成27)年12月1日からストレスチェック制度が義務化されました。この制度は、従業員50人以上の企業に適用され、従業員の心の健康状態を把握し、職場環境の改善を図ることを目的としていました。

2024年11月には厚生労働省は従業員数50人未満の事業所においてもストレスチェックを義務化する方針を固めました。その後、2025年5月には労働安全衛生法の改正により、今後はすべての事業所が対象となり、公布からに施行される予定です。

上記を踏まえ、「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会」において、労働者数50 人未満の小規模事業所に即した、労働者のプライバシーが保護され、現実的で実効性のある実施体制・実施方法等についてのマニュアルが公表されました。

実施前に衛生委員会で調査審議をするなど、決めるべきことが沢山あります。また、ストレスに関する情報はセンシティブなものであるため、厳格な情報管理が不可欠です。実施に向けて、具体的な対策を含めた準備を始めることが重要です。

項目2028年3月31日まで2028年4月1日以降
50人以上の事業所義務義務
50人未満の事業所努力義務義務
実施頻度年1回年1回
高ストレス者への面接指導申出があった場合は実施義務同様
集団分析・職場環境改善努力義務努力義務
労基署への実施結果報告50人以上は必要50人以上のみ報告義務あり

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参考:労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律

参考:小規模事業所ストレスチェック制度実施マニュアル

関連記事:ストレスチェックとは?義務化対象拡大の目的と導入・実施方法を解説

ストレスチェックとは?(概要)

ストレスチェック

ストレスチェック制度とは、2015年12月から日本で義務化された、労働安全衛生法に基づく制度です。これは、従業員50人以上の企業を対象に、年に一度、全従業員に対してストレスレベルのチェックを行うものです。

実施するストレスチェックは主にアンケート形式で行われ、労働者の心理的ストレス、職場環境、仕事内容、対人関係などに関する質問が含まれています。これらの質問により、労働者一人ひとりのストレス状況が評価され、専門家による分析が行われます。その後、結果は個々の労働者にフィードバックされ、ストレスレベルが高いと判断された場合は、医師の面接やカウンセリングが提供されることもあります。

ストレスチェックの結果は、個人のプライバシーを尊重して扱われ、労働者個人にのみ通知されます。企業側には、個々の結果ではなく、集計されたデータのみが提供されます。これにより、企業は職場環境や労働条件の改善に取り組むことができ、全体的な職場のストレスレベルを下げる努力をすることが推奨されています。

このように、ストレスチェック制度は、個々の労働者のメンタルヘルスを保護し、職場全体の健康と生産性を向上させるために重要な制度となります。

目的精神的なストレスの不調を未然に防止し、職場の環境を向上させる
実施義務常時50人以上の労働者がいる全事業所(2028年4月1日からは全事業所対象)
対象者無期限で継続雇用している労働者
頻度年1回
実施者医師(産業医)・保健師・精神保健福祉士などの有資格者
実施事務従事者実施企業の人事権に関与しない人
委託外部機関への委託OK
報告調査書を労働基準監督署へ提出
調査データの保管期間5年間

実施義務は「労働者が常時50人以上の全事業所」(2028年4月1日からは全事業所対象)

ストレスチェック制度の実施義務は、「常時50人以上の労働者がいる全事業所」に適用されます。(2028年4月1日からは全事業所対象)

ここでいう「常時50人以上」とは、勤務日数にかかわらず「継続して雇用されている労働者の合計数」を指し、これにはアルバイト、正社員、契約社員が含まれます。

なお、社長や取締役などの会社役員は経営者と見なされるため、労働者数には含まれません。

50人未満の事業所は「協力義務」の対象であり、2028年4月1日からは義務化されます。

ストレスチェック義務化の背景

辛そうな男性社員

ストレスチェック制度がつくられた背景には、職場での原因による精神的な苦痛から、労災認定を受けた労働者が増えたことが挙げられます。

2006年にこの問題を深刻に受け止めた厚生労働省は、「労働者の心の健康保持増進のための指針」を制定し、職場でのメンタルヘルスケアの推進を促しました。

しかしながら、2009年から2012年にかけて精神障害による労災認定件数は年々増加し、過去最高を更新し続けました。業務によるうつ病や急性ストレス反応が原因で過労自殺に至るケースも発生しています。

これらの状況を受けて、労働者のストレス状態をより迅速かつ確実に把握し、改善策を講じるための一環として、ストレスチェック及びその後の対応措置を含むストレスチェック制度がつくられました。

参考:厚生労働省「労働者の心の健康保持増進のための指針」

ストレスチェックを拒否した場合の罰則

ペケマークの女性社員

労働者数50人以上の事業所には、ストレスチェックの実施結果を労働基準監督署へ報告する義務があります。この報告義務に違反した場合は、労働安全衛生法に基づく罰則の対象となります。

一方、50人未満の事業所については、2028年4月以降ストレスチェックの実施自体は義務化されますが、労働基準監督署への実施結果報告は不要です。

労働安全衛生規則第52条の21に従い、ストレスチェックを実施した後、事業者は「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書(様式第6号の3)」を労働基準監督署に提出する義務があります。

この報告を怠った場合、労働安全衛生法第120条の5に基づき、最大50万円の罰金が科せられる可能性があります。さらに、ストレスチェックが実施されず、報告もなされない場合は、罰金だけでなく労働契約法における安全配慮義務違反と見なされるリスクもあります。

安全配慮義務とは、事業者が労働者が安全に働けるよう配慮する義務です。これには健康診断やストレスチェックが含まれ、違反した場合、事業者は損害賠償責任を負うこともあります。

したがって、ストレスチェックの実施と報告は、労働安全衛生法と労働契約法の両方の要件を満たすために重要です。

ストレスチェックを従業員が拒否した場合

ストレスチェックの義務は、対象の事業所に課せられており、従業員自身にチェックを受ける義務は課されていません。

しかし、罰則がないとはいえ、事業所がストレスチェックを受けない従業員をそのままにしておくと、安全配慮義務違反のリスクが生じることがあります。

従業員がストレスチェックを受けるよう推奨することは事業者の責任ですが、強制的にストレスチェックを受けさせることは認められていません。そのため従業員が受検を拒否した場合でも、強制は避けるべきです。ストレスチェックの目的とメリットを適切に伝え、従業員が受検するように促すことが重要です。

50人未満の事業所が今から準備すること

① ストレスチェックの担当者・実施体制を決める

誰が社内担当をするか、実施者・実施事務従事者をどう確保するか整理。

② 自社実施か外部委託かを決める

小規模事業所では社内で専門人材を確保できないケースも想定されるため、外部サービスの活用も含めて検討。

③ 対象となる労働者を確認する

正社員だけでなく、契約社員・パート・アルバイト等についても条件を確認する。

④ 個人情報の管理方法を決める

ストレスチェック結果は機微性の高い情報のため、閲覧者・保存場所・権限を明確化。

⑤ 高ストレス者への面接指導体制を整える

高ストレス者から申出があった際、医師による面接指導につなげられる体制を準備。

⑥ 実施後の職場改善まで考える

実施だけをゴールにせず、集団分析や職場環境改善への活用を検討。

厚生労働省も小規模事業所に即した実施体制・プライバシー保護等をまとめた専用マニュアルを公開している。

ストレスチェックの目的

オフィスビル

ストレスチェック制度の大きな目的は、労働者自身のストレスへの気づきを促すこと、そして、ストレスの原因となる職場環境の改善を図ることです。個々の労働者の健康を守るだけでなく、職場全体の働きやすさと効率を高めるための重要な役割を果たしています。

労働者のストレスレベルの把握

この制度の基本的な目的は、従業員が自身のストレス状態を認識し、自己評価することを可能にすることです。アンケートを通じて、個々の労働者が抱えているストレスの程度とその原因を把握します。

メンタルヘルス問題の早期発見と予防

ストレスチェックは、精神的な健康問題を早期に発見し、それがより深刻な状態に進行するのを防ぐための手段です。例えば、うつ病や不安障害などのメンタルヘルス問題を早期に特定し、適切な対策を講じることができます。

職場環境の改善

ストレスチェックの結果は、職場環境や労働条件を改善するための重要なフィードバックとして使用されます。例えば、仕事の負荷が高すぎる、人間関係に問題がある、といった状況が明らかになれば、それらを改善するための措置が講じられる可能性があります。

従業員と管理者のメンタルヘルス意識の向上

ストレスチェック制度を通じて、労働者自身だけでなく、管理者もメンタルヘルスの重要性について学び、より良い職場環境の構築に向けての意識が高まります。

生産性の向上と労働力の維持

ストレス管理とメンタルヘルスケアが適切に行われることで、労働生産性が向上し、長期的な労働力の維持に寄与します。

ストレスチェックの対象者

従業員

ストレスチェックを受けるべき対象者は、無期限契約のフルタイム正社員や、通常の労働者の4分の3以上の労働時間を持つパート・アルバイトです。また、契約期間が定められている労働者でも、その契約期間が1年以上あるいは1年以上継続して働いている場合も、ストレスチェックを受けるべき対象に含まれます。

派遣社員の場合、一般的には「派遣元」がストレスチェックの実施責任を持ちますが、集団分析などの必要性から、「派遣先」でも実施することが推奨されています。これにより、派遣社員は「派遣元」と「派遣先」の両方でストレスチェックを受けることが望ましいとされています。

ストレスチェックの非対象者

ストレスチェック制度は義務付けられている事業所においても、「契約期間が1年未満」「所定労働時間が3/4未満」の労働者には適用されません。

この例外は特定の労働者に限定されており、他の全ての職員にはストレスチェックの実施が義務化されています。

また、注意が必要なのは、実施日の前に労働契約を更新する場合、その労働者は実施対象に含まれることになります。

ストレスチェックの非対象者には以下のようなケースが含まれます。

休職中の従業員

休職中の従業員は、現在職場に出勤していないため、ストレスチェックの対象から外されます。

内定者

内定を受けているが、まだ職務を開始していない人は、実際に働いていないため、ストレスチェックの対象とはなりません。

海外の現地法人に勤務している従業員

日本の法律は国内に適用されるため、海外の現地法人で勤務している従業員は、日本のストレスチェック制度の対象外です。

ストレスチェック制度に関わる人たち

ストレスチェック制度に関わる人たちは、主に4つの担当に分けられます。

・事業者
・ストレスチェック制度担当者
・実施者
・実施事務従事者

それぞれ詳しく説明します。

ストレスチェック事業者

事業者とは、ストレスチェック制度を運営し、その実施に責任を持つ運営主体のことを指します。

事業者は、ストレスチェックの導入から経費の支払い、医師による面接指導の後の対応まで、その方針や決定、発表を行う役割を担います。法人企業においてはその法人自体が、個人経営の企業では事業を経営する個人(事業主)が事業者としての役割を果たします。

ストレスチェック制度担当者

各事業所では、ストレスチェック制度の担当者を設けることが求められています。

ストレスチェック制度担当者は、衛生管理者や事業所内のメンタルヘルス推進担当、定期健康診断を担当する部署の職員が適しているとされています。

ストレスチェックの実施計画やその進行管理を行います。ストレスチェックの結果に直接触れることがないため、人事権を持つ者(例えば経営者、管理職、人事部長など)もこの役割を担うことが許されています。ちなみに、人事部の一般スタッフは、人事権者とは考えられていません。

ストレスチェックの実施者

実施者は、以下(1)~(3)のいずれかの資格をもっていることが前提です。

1)医師
2)保健師
3)所定の研修を受けた歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師

※2018年8月に労働安全衛生規則の一部が改正されたことにより、新たに実施者となることができる資格として「歯科医師」「公認心理師」が追加されています。

これらの資格がない人は、実施者としての役割を担うことはできません。さらに、実施者は個人情報を取り扱うため、守秘義務が課せられます。健康関連の個人情報を扱うことから、労働者に不利益が生じないよう、人事権に関与するスタッフは一切関与することが禁じられています。

ストレスチェックの実施事務従事者

実施事務従事者は、実施者の指示のもとで、調査票の回収や集計、データ入力などを行い、実施者の業務をサポートする役割を担います。

実施事務従事者は、一般的には、社内の衛生管理者やメンタルヘルス担当者、産業保健スタッフ、事務職員が指名されます。また、実施事務従事者を外部委託することも可能です。事業規模により1~2名指名されることが多いです。

しかし、ストレスチェック対象者の人事権を持つ人が、実施事務従事者としての役割を担うことは認められていません。実施者と同様に、実施事務従事者にも守秘義務が適用されます。

ストレスチェックの手順

ステップ

ストレスチェックの一連の手順を紹介します。このプロセスは、従業員のメンタルヘルスを支援し、職場環境を改善するために重要な役割を果たします。

1.導入前の準備

導入前の準備では、まずストレスチェック制度の目的と手順を理解することから始めます。次に、ストレスチェック制度担当者や実施者、実施事務従事者を選定します。ストレスチェックの進行管理やデータ収集、対策を適切に行うために重要です。

また、従業員に対しては説明会を開催し、ストレスチェックの目的、プロセス、個人情報の扱いについて詳細に説明します。従業員がストレスチェックの意義を理解し、参加を促すために大切なステップですので丁寧に行いましょう。

2.ストレスチェックを実施する

ストレスチェックの実施では、事業所があらかじめ設定した期間内に、従業員がストレスチェックの調査票に回答します。

このプロセスは、従業員が容易にアクセスでき、効率的に回答を集めることができるように、オンラインシステムを利用して行われることが多いですが、紙ベースのアンケートを使用する場合もあります。

ストレスチェックの結果は個々の従業員のメンタルヘルスの状態を把握し、必要に応じた支援や職場環境の改善に役立てるための重要なデータとなります。

3.結果を通知

ストレスチェックの結果の通知では、各従業員に個別にその結果が伝えられます。この結果は、従業員の心理的な健康状態に関する情報を含むため、高度な個人情報として扱われます。そのため、プライバシーの保護と秘密保持が非常に重要となります。

結果の通知方法は、従業員が安心して受け取れる形で行われるべきです。例えば、個別の封筒での郵送や、セキュリティが確保されたオンラインシステムを通じて提供するなどの方法が考えられます。従業員のプライバシーを守ることは、信頼と安心の維持につながり、ストレスチェック制度の有効性を高めるために不可欠です。

結果の取り扱いに注意!

ストレスチェックの結果は、基本的に受検した従業員自身、実施者(例えば産業医や保健師)、および実施事務従事者の間でのみ共有されることになっています。しかし、実施者が労働者に直接結果を伝えた後で、労働者が自身の結果を事業者と共有することに同意した場合に限り、実施者はその受検結果を事業者に提供することができます。このプロセスは、従業員のプライバシー保護を最優先に考慮して設計されています。

4.必要に応じて面談

ストレスチェックの結果が高ストレスを示した従業員に対しては、必要に応じて専門家による面談が行われます。この面談は、医師や保健師など、メンタルヘルスの専門知識を持つプロフェッショナルによって提供されます。

面談の目的は、従業員のストレス状況をより深く理解し、適切なアドバイスやサポートを提供することです。これにより、従業員が自身のストレスを効果的に管理し、必要な場合は追加のサポートや治療を受けることができます。

面談は従業員のプライバシーを尊重し、信頼できる環境で行われることが重要です。

5.結果の保存

ストレスチェックの結果において保存しなければならないのは以下の3点になります。

1. 労働者個人のストレスチェックのデータ(調査票の各項目の点数一覧など)
2. 高ストレスに該当するか否かを示した評価結果
3. 面接指導の対象者か否かの判定結果

労働者が記入または入力した調査票(質問表やストレスチェックシート)を保存する必要はないとされています。

労働者が同意し、受検結果が事業者に提供された場合

保存すべき3点の情報についてまとめた記録を作成します。労働者が受検結果を事業者に提供することへの同意書も5年間保存します。
【保存者】 事業者
【保存期間】 5年間(義務)

労働者の同意を得られず、受検結果が事業者に提供されない場合

保存すべき3点の情報についてまとめた記録を実施者が作成します。実施者が保存することができない場合は、事業者が実施事務従事者の中から保存担当者を指名します。
【保存者】 実施者もしくは事業者が指名した実施事務従事者
【保存期間】 5年間(推奨)

6.労働基準監督署への報告

高ストレスと判定された従業員の面接指導が終了した際には、事業者は労働基準監督署に対してストレスチェックと面接指導の実施に関する報告を行います。

報告には「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」という指定された様式を使用します。この報告書は、厚生労働省の公式ウェブサイトからダウンロード可能です。

参考:厚生労働省HP

7.結果を職場の改善につなげる

最終的に、ストレスチェックの結果を分析し、職場環境や労働条件の改善につなげることが目指されます。

職場におけるストレスの主要な原因を特定し、職場の環境改善や労働条件の見直し、ストレス軽減のための具体的な対策を検討し実施します。できる限り具体的な対策を行い、労働者が健康的に働くことのできる職場を構築します。

ストレスチェックの注意点

注意事項

プライバシーを守る


プライバシーの保護はストレスチェックの際に非常に重要です。ストレスチェックは従業員の心理状態に関するデリケートな情報を含むため、その取り扱いには細心の注意を払う必要があります。

従業員の個人情報やチェックの結果が他の従業員や外部の不要な第三者に漏れないよう、適切なセキュリティ対策とプライバシー保護の措置を講じることが求められます。

これには、個人の結果を秘密に保ち、関係者以外と共有しないことが含まれます。プライバシーの保護は、従業員の信頼とストレスチェック制度の有効性を保つために不可欠です。

不利益な扱いを防止する

たとえば、ストレスチェックで高ストレスが判明した従業員に対して、その結果を理由に昇進の機会を制限するなどの行為は許されません。また、ストレスチェックの結果をパフォーマンスの評価や人事評価に直接関連付けることも避けるべきです。

ストレスチェックの目的は、その結果を自身のメンタルヘルスの改善と職場環境の改良に活用できるようにすることにあります。不利益な扱いを防止することは、ストレスチェック制度の信頼性と有効性を保つ上で極めて重要です。

高ストレス者への適切な対応

ストレスチェックで高ストレスと判定された従業員への適切な対応は、ストレスチェック制度の重要な側面です。高ストレスと判定された従業員には、必要に応じてさらなるサポートを提供するようにしましょう。

専門家によるカウンセリングや、必要に応じて医師による診断や治療の紹介が含まれることがあります。目的は、従業員のストレスレベルを理解し、その原因を特定し、効果的なサポートを提供することにあります。

また、高ストレスの原因が職場環境にある場合は、その環境を改善するための措置も考慮されるべきです。例えば、業務負荷の調整、勤務時間の変更、職場内のコミュニケーションの改善などが挙げられます。

このように、高ストレス者への適切な対応を行うことは、従業員の健康と福祉を保護するだけでなく、職場全体の生産性と満足度を高めるためにも不可欠です。

ストレスチェックでかかる費用とは?

コストと電卓

ストレスチェックの費用は、主に以下の要素によって決まります。これらの費用は、事業規模や選択したストレスチェックの方式、外部委託先の利用の有無などによって異なります。また、企業によっては、内部のリソースを活用してコストを削減することも可能です。

ストレスチェックシステムの導入

オンラインまたは紙ベースのストレスチェックシステムの導入に関わるコスト。オンラインシステムを利用する場合、サービスプロバイダーに支払う利用料が発生します。

例/従業員一人当たり 300円~1,200円程度/月

実施者の費用

産業医や専門のカウンセラーなど、ストレスチェックを実施するための専門家の費用。これには、実施者への報酬や、必要に応じて外部の専門家を雇う費用が含まれます。

例/面接指導時間30~60分程で15,000円~40,000円程度

調査票の作成と印刷

紙ベースのストレスチェックを行う場合、調査票の作成や印刷にかかる費用が必要です。

データ分析と報告のコスト

収集したデータの分析や報告書の作成に関連する費用。これには、データ入力や分析を担当するスタッフの人件費も含まれる場合があります。

その他の管理費用

ストレスチェックの運営に関わるその他の経費、例えば、説明会の開催費用やコミュニケーションツールの費用など。

ストレスチェック義務化 FAQ

Q. ストレスチェックはいつから50人未満も義務化されますか?

→ 2028年4月1日。

Q. 50人未満でも労働基準監督署への報告は必要ですか?

→ 不要。報告義務は50人以上の事業所。

Q. 従業員はストレスチェックを受ける義務がありますか?

→ 労働者自身に受検義務は課されていない。

Q. パート・アルバイトも対象ですか?

→ 雇用期間・労働時間等の条件によって対象になるため、法令上の対象基準を説明。

Q. 外部サービスへ委託できますか?

→ 可能。自社の体制や個人情報管理等を踏まえて選択する。

小規模企業の6割以上がストレスチェック未実施|義務化対応の実態調査

小規模事業所では「実施後のフォロー」も課題に

2028年4月1日から、労働者数50人未満の小規模事業所でも、ストレスチェックの実施が義務化されます。義務化への対応を進めるとともに、従業員のストレスを把握し、メンタルヘルス不調の予防や職場環境の改善につなげる体制づくりが求められます。

しかし、小規模事業所では、実施に向けた準備だけでなく、実施後のフォロー体制の整備や結果の活用など、運用面にも課題があります。

心幸グループが発表した「小規模事業所のストレスチェック対応に関する実態調査」では、「ストレスチェックの実施においてどのような課題を感じているか」という質問(n=106)に対し、「フォロー体制を十分に整えられない」が34.9%、「結果を具体的にどう活用していけばよいかわからない」が28.3%、「小規模企業には必要性を感じにくい」が23.6%となりました。この結果から、実施後の対応に加え、取り組みの必要性を理解することにも課題があるとわかります。

小規模事業所が抱える課題や対応状況について、詳しくは調査資料をご覧ください。義務化に向けた自社の準備や、運用体制を見直す際の参考としてご活用いただけます。

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こうした課題に対応するには、専門的な知見を持つ外部サービスの支援を取り入れることも有効です。ストレスチェックの実施から結果の活用、継続的なフォローまでを見据え、自社に合った運用体制を整えていきましょう。

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関連記事:ストレスチェックとは?義務化対象拡大の目的と導入・実施方法を解説

参考:心幸グループプレスリリース:ストレスチェック、小規模企業の6割以上が「未実施」の実態 義務化への対応について、約半数が「特に何も考えていない」と回答、支援体制の整備が急務に

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