【2026年版】企業の熱中症対策は何をすべき?2026年最新ガイドラインと実務対応を解説
こんにちは!福利厚生の強化や健康経営をサポートする心幸グループです。
毎年深刻化する熱中症。2026年は、環境省の「熱中症特別警戒アラート」や厚生労働省の新ガイドラインなど、企業に求められる対策もアップデートされています。
本記事では、WBGT(暑さ指数)の見方から、熱中症の予防・応急処置、総務・人事担当者が押さえておきたい実務上のポイントまで、最新情報をわかりやすく解説します。
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目次
2026年、熱中症対策はどう変わる?最新動向を解説
令和8年度 熱中症警戒アラート・特別警戒アラートの運用開始
環境省は、令和8年4月22日(水)から10月21日(水)まで、「熱中症特別警戒アラート」および「熱中症警戒アラート」の運用を開始すると発表しました。熱中症警戒アラートは、全国を58に分けた府県予報区等の単位で、翌日または当日の日最高暑さ指数(WBGT)が33以上になると予測される場合に発表されます。一方、熱中症特別警戒アラートは、令和5年の気候変動適応法改正により新設された制度で、都道府県内すべての暑さ指数観測地点で翌日の日最高暑さ指数が35以上と予測される場合に、都道府県単位で発表される、より重大な警戒レベルの情報です。特別警戒アラートが発表された地域では、広域的に過去に例のない危険な暑さとなるおそれがあるため、自発的な予防行動に加え、家族や周囲との見守り・声かけといった「共助」が特に重要になります。
(出典:環境省「令和8年度熱中症特別警戒アラート及び熱中症警戒アラートの運用を開始します」)
職場における熱中症防止のための新ガイドライン
厚生労働省は、今年新たに定められた「職場における熱中症防止のためのガイドライン」に基づき、事業場での熱中症予防対策の徹底を呼びかけています。
このガイドラインでは、
①WBGT値の把握とそれに応じた予防対策の実施
②熱中症の重篤化を防ぐための「早期発見の体制整備」「重篤化防止の措置手順の作成」「関係作業者への周知」
③糖尿病や高血圧症など熱中症の発症リスクを高める疾病を持つ労働者への医師の意見を踏まえた配慮
という3つの柱が重点的に示されています。職場は熱中症の重大な発生源のひとつであり、事業者・労働者双方が具体的な行動指針を共有することが被害の未然防止につながります。
(出典:厚生労働省「令和8年『STOP!熱中症 クールワークキャンペーン』を実施します」)
STOP!熱中症 クールワークキャンペーンの重点ポイント
厚生労働省は、労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しています。このキャンペーンでは、熱中症に関する資料やオンライン講習動画を掲載する専用ポータルサイトを運営するとともに、事業場に向けた周知・啓発活動を展開しています。
特に重点的に呼びかけられているのは、WBGT値の把握と適切な予防対策の実施、重篤化を防ぐための体制整備、そして持病を持つ労働者への配慮の3点です。ポータルサイト「学ぼう!備えよう!職場の仲間を守ろう!職場における熱中症予防情報」では、誰でも無料で最新の予防情報や教育資料にアクセスできるため、事業者だけでなく個人でも積極的に活用したい情報源です。
(出典:厚生労働省 熱中症予防情報ポータルサイト)
関連記事/熱中症対策の義務化による企業のリスク5つ!違反した場合の罰則や職場への対応も徹底解説

熱中症の症状とメカニズムを正しく理解する
熱中症とは何か
厚生労働省の定義によると、熱中症とは、高温多湿な環境下において体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体温を調整する機能が破綻したりすることで生じる障害の総称です。人間の身体は本来、汗をかいたり皮膚の血流を増やしたりすることで体温を一定に保とうとしますが、気温や湿度が高く、風が弱い環境ではこの調整機能が追いつかなくなります。
その結果、体内に熱がこもり続け、さまざまな臓器や神経系に悪影響を及ぼすのです。屋外の炎天下だけでなく、風通しの悪い室内や高温多湿な作業場でも発症するため、「暑い時だけ気をつければよい」という認識は誤りです。日々の体調管理と環境への意識が、熱中症予防の第一歩となります。
(出典:厚生労働省 熱中症予防情報)
重症化しやすい人の特徴
高齢者、乳幼児、屋外での作業や運動が多い人は、特に熱中症のリスクが高いとされています。加えて、厚生労働省の資料でも指摘されているように、糖尿病や高血圧症など、体温調節や水分・塩分バランスに影響を及ぼす可能性のある疾病を持つ人は、症状が重篤化しやすい傾向があります。
実際に令和7年の職場での被害事例では、こうした疾病を持つ労働者への配慮が不十分だったケースが確認されています。持病がある方は、主治医に熱中症リスクについて相談し、必要に応じて作業内容や運動強度を調整することが重要です。また、周囲の人も、こうしたリスクを抱える人により注意深く目を配り、体調の変化に早めに気づける環境をつくることが求められます。
(出典:厚生労働省「令和8年『STOP!熱中症 クールワークキャンペーン』を実施します」)
熱中症は誰にでも起こりうる身近なリスク
熱中症は特別な状況でのみ起こるものではなく、日常生活のあらゆる場面で発生し得る身近なリスクです。屋外でのスポーツや作業はもちろん、換気の悪い自宅や車内、さらには夜間の寝室でも発症例が報告されています。特に高齢者は暑さやのどの渇きを自覚しにくいため、本人が気づかないうちに重症化するケースも少なくありません。
厚生労働省・環境省がともに強調しているのは、「暑くなってから対策する」のではなく、暑くなる前からの準備と、日々の状況把握の重要性です。最新のWBGT情報や熱中症警戒アラートを活用しながら、家族や職場内で声を掛け合う習慣を持つことが、重症化や死亡事故を防ぐ最も現実的な方法といえるでしょう。

WBGT値(暑さ指数)を活用した予防策
WBGTとは何か
WBGT(湿球黒球温度:Wet Bulb Globe Temperature)は、暑さによる身体への負担を数値化した指標で、一般的な気温とは異なり、①湿度、②日射・輻射熱などの周辺の熱環境、③気温という3つの要素を総合的に取り入れています。
環境省の説明によれば、乾球温度計(通常の温度計)に比べて、太陽光や路面からの輻射熱による温度上昇や、湿度による身体の冷却効果への影響をより正確に反映できる点が特徴です。同じ気温であっても、湿度が高く風がない環境ではWBGT値は高くなり、熱中症のリスクも上昇します。職場や屋外活動の現場では、気温だけでなくWBGT値を確認する習慣を持つことが、実効性のある予防対策の出発点となります。
(出典:環境省「令和8年度熱中症特別警戒アラート及び熱中症警戒アラートの運用を開始します」)
熱中症警戒アラート・特別警戒アラートの発表基準
2026年シーズンの運用では、熱中症警戒アラートは日最高WBGTが33以上と予測される場合に前日17時および当日5時に発表され、より深刻な熱中症特別警戒アラートは、都道府県内のすべての観測地点で日最高WBGTが35以上と予測される場合に、前日14時に発表される仕組みとなっています。
特別警戒アラートは令和5年の法改正で新設された制度で、広域的かつ過去に例のない危険な暑さが見込まれる際に発表される、最も警戒レベルの高い情報です。発表された地域では、不要不急の外出を控える、エアコンを適切に使用する、こまめな水分・塩分補給を行うといった自発的な予防行動に加え、家族や近隣住民同士の見守り・声かけといった共助の取り組みが強く推奨されています。
(出典:環境省「令和8年度熱中症特別警戒アラート及び熱中症警戒アラートの運用を開始します」)
情報の入手方法と日常での活用法
環境省は、熱中症警戒アラート・特別警戒アラートや全国841地点のWBGT予測値・実況値を、「環境省熱中症予防情報サイト」(PC版・スマートフォン版)で提供しているほか、個人向けメール配信サービスや環境省公式LINEアカウントを通じても発信しています。これらのサービスに登録しておくことで、当日の危険度をリアルタイムで把握し、外出や作業の可否を判断する材料として活用できます。
職場においても、始業前にWBGT値やアラートの発表状況を確認し、作業計画や休憩スケジュールに反映させる運用が、厚生労働省のガイドラインでも推奨されています。個人・組織の双方が日常的にこれらの情報源を確認する習慣を持つことが、熱中症による健康被害を未然に防ぐ鍵となります。
(出典:環境省 熱中症予防情報サイト、厚生労働省 職場における熱中症防止のためのガイドライン)

今日からできる熱中症予防と応急対応
こまめな水分・塩分補給の実践
熱中症予防の基本は、のどの渇きを感じる前からこまめに水分と塩分を補給することです。大量に汗をかいた際は、水だけでなく塩分やミネラルも失われるため、経口補水液やスポーツドリンクなどを活用し、体内の水分・塩分バランスを保つことが重要です。環境省が展開する予防キャンペーンでも「こまめに水分・塩分」というメッセージが繰り返し発信されています。特に高齢者や乳幼児は自らのどの渇きを訴えにくいため、周囲の人が積極的に声をかけ、定期的な水分補給を促すことが有効です。屋外作業や運動を行う際は、開始前・活動中・終了後のそれぞれのタイミングで水分を摂る習慣を身につけましょう。
(出典:環境省 熱中症予防キャンペーン)
適切な冷房・環境調整の重要性
室内であっても、換気が悪く高温多湿な環境では熱中症のリスクは十分に存在します。環境省の呼びかけにもあるとおり、「適切にエアコンを使おう」という基本的な行動が、熱中症予防において非常に効果的です。設定温度を我慢しすぎず、扇風機との併用や遮光カーテンの活用などで室温・湿度をコントロールすることが推奨されます。また、職場においては、休憩場所への冷房設備の設置や、WBGT値に応じた作業時間・休憩時間の調整など、労働衛生教育を踏まえた環境整備が求められます。厚生労働省のガイドラインでも、事業者が作業環境そのものを見直すことの重要性が強調されています。
(出典:厚生労働省 職場における熱中症防止のためのガイドラインの概要)
もしもの時の応急処置と受診の目安
熱中症が疑われる場合、まず涼しい場所に移動させ、衣服を緩めて身体を冷やすことが基本です。首・脇の下・足の付け根など、太い血管が通る部分を冷やすと効率的に体温を下げられます。
意識がはっきりしており、自力で水分を摂れる場合は、水分・塩分補給を行いながら経過を観察しますが、意識障害や痙攣、呼びかけへの反応が鈍いなどの症状が見られる場合は、迷わず救急要請を行うべきです。
厚生労働省の資料でも、めまい・失神、筋肉痛や筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・吐き気・倦怠感、意識障害・痙攣・手足の運動障害、高体温などが熱中症の代表的な症状として挙げられています。重症化すると命に関わる場合もあるため、「様子を見る」のではなく早期の対応・受診を心がけることが大切です。
(出典:厚生労働省 熱中症予防情報)

企業が今すぐ取り組むべき7つのポイント
最後に、職場での熱中症対策を推進する企業に向けて、2026年の最新ガイドラインを踏まえた実務上のチェックポイントを整理します。
- WBGT値の測定・確認体制の整備 作業場所ごとにWBGT値を測定する機器を設置する、または環境省の熱中症予防情報サイトで日々の予測値を確認する仕組みを作りましょう。屋外作業だけでなく、倉庫や工場など高温多湿になりやすい屋内作業場も対象です。
- 「早期発見体制」と「重篤化防止の手順書」の作成 厚生労働省のガイドラインが特に重点を置いているのが、熱中症の兆候を早期に発見する体制と、発見後に重篤化を防ぐための具体的な対応手順です。誰が・いつ・どのように声をかけ、誰が救急対応を判断するのかを、あらかじめマニュアル化しておくことが求められます。
- 持病を持つ従業員への個別配慮 糖尿病や高血圧症など、熱中症の発症・重症化リスクを高める疾病がある従業員については、産業医・主治医の意見を踏まえた作業内容の調整(勤務時間、休憩頻度、屋外作業の可否など)を行いましょう。健康診断結果やストレスチェック結果と連携した把握も有効です。
- 労働衛生教育の実施と記録 令和7年の被害事例では、熱中症予防教育の実施が確認できなかったケースが問題視されました。全従業員(特に新入社員・季節労働者・派遣労働者を含む)に対して、熱中症の症状・予防法・応急対応を周知する研修を毎年実施し、実施記録を残しておくことが重要です。
- 作業計画・休憩ルールの見直し WBGT値やアラートの発表状況に応じて、作業時間の短縮、休憩回数の増加、涼しい時間帯への作業シフトなど、柔軟な運用ルールをあらかじめ決めておきましょう。特に熱中症特別警戒アラートが発表された場合の対応(作業中止基準など)を事前に定めておくと安心です。
- 職場環境の整備(冷房・休憩スペース・水分補給環境) 休憩室への冷房設置、飲料水・経口補水液の常備、日陰や送風設備の確保など、ハード面の対策も欠かせません。特に屋外現場では、簡易的な休憩テントや冷却グッズの配布も効果的です。
- 緊急時対応フローの周知 意識障害や痙攣など重篤な症状が見られた場合の救急要請の判断基準、搬送手順、緊急連絡先を、全従業員がすぐに確認できる形(掲示・社内ポータル・携帯用カードなど)で周知しておきましょう。
これらの取り組みは、厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン」および「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」で示された重点事項と直結しています。制度対応としてだけでなく、従業員の安全と生産性を守る投資として、早めの準備を進めることをおすすめします(出典:厚生労働省「令和8年『STOP!熱中症 クールワークキャンペーン』を実施します」)。
関連記事/企業が実施すべき熱中症対策のポイント11選!厚生労働省が職場に求めている予防情報に基づいて解説

熱中症対策を「仕組み化」するなら福利厚生サービスの活用がおすすめ
2026年は、企業に求められる熱中症対策が「注意喚起」だけでなく、「継続的に実践できる仕組みづくり」へと変わりつつあります。
WBGT値の確認や作業環境の整備はもちろん重要ですが、水分補給や健康管理を日常的に習慣化できる環境を整えることも、熱中症予防を継続するうえで欠かせません。
飲料をいつでも購入できる環境づくりなら「オフめし」

熱中症対策では、「こまめな水分補給」が基本です。しかし、忙しい業務の中では飲み物を買いに行く時間が取れなかったり、職場の近くに売店やコンビニがなかったりするケースも少なくありません。
そのような課題の解決には、心幸グループが提供する置き社食サービス「オフめし」の活用がおすすめです。
「オフめし」は、オフィスや工場、物流施設などに設置できる企業向けのミニコンビニサービスです。スポーツドリンクやお茶、ミネラルウォーターなどの飲料をはじめ、健康を意識した食品を含む800種類以上の商品を卸価格で提供しており、従業員がいつでも手軽に水分・栄養補給できる環境を整えられます。
また、月額6,000円(税抜)の定額制で導入でき、従業員数に関わらず同一料金のため、中小企業でも導入しやすい点が特長です。
さらに、常温保存可能な惣菜を備蓄できる「オフめし EAT&STOCK」を活用すれば、日常の福利厚生と災害時の備蓄対策を同時に実現できます。
飲料補助や食環境の整備を通じて、熱中症対策と福利厚生の充実を両立したい企業は、「オフめし」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

熱中症予防教育や健康づくりなら「オフけん」

厚生労働省のガイドラインでは、熱中症予防に関する教育の実施や、持病を抱える従業員への配慮なども重要な取り組みとして示されています。
制度を整えるだけでなく、従業員一人ひとりが熱中症について正しく理解し、日頃から健康管理を意識できる環境づくりも欠かせません。
健康経営支援サービス「オフけん」では、企業ごとの課題に合わせた健康セミナーを企画・実施しています。食事や栄養、睡眠改善などに加え、熱中症予防をテーマとした研修にも対応しており、法令対応だけではなく、実践につながる健康教育をサポートします。
また、企業へ専門スタッフが訪問して実施する「出前からだ測定会」では、体力や身体機能を測定し、一人ひとりに合わせた健康アドバイスを提供しています。
自分自身の健康状態を「見える化」することで、従業員の健康意識が高まり、水分補給や体調管理など熱中症対策への行動変容にもつながります。
熱中症対策を一時的な取り組みで終わらせず、健康経営の一環として継続的に推進したい企業は、「オフけん」の活用もぜひご検討ください。

まとめ
2026年は、環境省による熱中症特別警戒アラートの本格運用と、厚生労働省による新たな職場ガイドラインの施行により、熱中症対策がこれまで以上に体系化された年といえます。WBGT値や各種アラートを日常的にチェックする習慣を持ち、こまめな水分・塩分補給や適切な冷房利用といった基本行動を徹底することが、重症化や死亡事故を防ぐ最も確実な方法です。個人・家庭・職場それぞれの立場で、最新の公的情報を積極的に活用しながら、この夏を安全に乗り切りましょう。
参考・出典
- 厚生労働省「令和8年『STOP!熱中症 クールワークキャンペーン』を実施します」https://www.mhlw.go.jp/stf/coolwork_2026.html
- 厚生労働省 熱中症予防情報ポータルサイト:https://neccyusho.mhlw.go.jp/
- 環境省「令和8年度熱中症特別警戒アラート及び熱中症警戒アラートの運用を開始します」:https://www.env.go.jp/press/press_04076.html
- 環境省熱中症予防情報サイト:https://www.wbgt.env.go.jp/
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